『第8の習慣』 −効果から偉大へー

『第8の習慣』−効果から偉大へー

『7つの習慣』が発表されたあとも、世の中は大きく変化し続けています。私生活や人間関係、家族、仕事、組織などの中で直面する課題や難局は、その種類や規模も変わってきています。こうした現実の中で、卓越した成功を収め、革新を遂げ、さらにこの新しい時代をリードするには、新たな発想やスキル、ツール−−つまり新しい習慣−−が必要となります。『第8の習慣「効果」から「偉大」へ』は『7つの習慣 成功には原則があった』の続編で、効果性の域を越えた偉大さへとあなたを導きます。

主要産業で要職に就く正社員2万3千人を対象にした最近の調査で、その週の仕事の出来に満足していると回答した人はわずか半数しかいませんでした。技術や製品開発力、世界市場がこれだけ発展しているにもかかわらず、多くの人は職場で成功とは無縁で、仕事に対するやる気や充足感を失っています。彼らはやるべき優先事項が分からず、自分はこの仕事に向いていないのではないかと思い、やる気を失ってしまいます。そして、やる必要のあまりない物事の対処に追われ、行き詰まって集中力を失ってしまうのです。

この時代で求められているのは達成です。さらに、自らを時代に合わせようという強い意志、高い貢献度、そして偉大さも求められています。私達は、人間の希望と知性に満ち溢れたボイス(内なる声)に耳を傾け、組織が考える本意を理解しなければなりません。そうすることで生き残り、成功し、これからの時代に影響を及ぼすことができるのです。このような優れた人間の才能と意欲(これを「ボイス」と呼びます)を呼び起こすには、第8の習慣が必要となります。

第8の習慣とは、『7つの習慣』に質的な奥行きをもたらす自らの力を理解し、活用するためのものです。この力こそ知識労働者時代という新時代に主として要求される課題を乗り越えていく答えなのです。つまり、自らのボイス(内面の声)を発見し、それぞれに自分のボイスを発見できるよう奮起する、ということになります。ボイスは、個人個人が持つ存在意義を表します。存在意義は難題に直面したときに現れ出るもので、この存在意義があるからこそ自分と他人は平等であるということになります。

あなたの才能を開花させ意欲をかき立てるような仕事−−世の中から非常に必要とされていて、それにあなたが良心から応えたいと思うことができるような仕事−−に就いているとき、そこにはあなたの内なる声があり、あなたの天職、あなたの心の指針があるのです。『第8の習慣「効果」から「偉大」へ』の目的は、今日の新たな状況の中で、苦痛やフラストレーションから脱し、実践、社会への適応、存在意義の確立、社会貢献を本当の意味で実現するために、その道しるべを示すことにあります。本書は、仕事や組織の中だけではなく、あなたの人生においても通じるものなのです。


〜『第8の習慣』目次 〜

第1章

苦痛に満ちた現状

第2章 問題を理解する
第3章 問題解決への道
第1部 ボイス(内面の声)を発見する
第4章 ボイス(内面の声)を発見する−−秘められた天性を解き放つ
第5章 ボイス(内面の声)を表現する−−ビジョン、自制心、情熱そして良心
第2部 ボイス(内面の声)を発見するよう人を奮起させる
第6章 自分のボイスを発見するよう人を奮起させる−−リーダーシップのチャレンジ
フォーカス−−模範になることと方向性を示すこと
第7章 影響力を発揮するボイス−−トリム・タブになる
第8章 信頼性を発揮するボイス−−人格と能力の模範になる
第9章 信頼を築くボイスと信頼がもたらすスピード
第10章 ボイスの融合−−第三の案を探す
第11章 一つのボイス−−方向性を示し、共通のビジョン、価値観、戦略を確立する
実行−−組織を整え、エンパワーメントを進める
第12章 実行するボイスとステップ−−結果を出すために組織の目標とシステムを整える
第13章 エンパワーメントするボイス−−情熱と才能を解き放つ
知恵の時代
第14章 第8の習慣とスイート・スポット
第15章 自分のボイスを賢明に生かし、人々に奉仕する

本書では、各章の重要なポイントを理解するのに役立つ映像作品についての言及が随所にでてきます。国内外で名誉ある賞を獲得している映像作品など13本のストーリーが、本書にDVDで付属されています。